悪い叱り方と良い叱り方 5つの叱り方(子どもの叱り方)

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とても難しすぎる子どもの叱り方

子どもを叱ることほど難しいものはない。

世の中には難しいことが山ほどあるが、この子どもの叱り方もその1つだろう。

これは、親になって初めて気がついたことの1つで、いくら社会人として成功しようが、また部下の育て方が上手であろうが、それらが全く通用しないまた違った難しさであると感じるものだ。

子どもは(特に幼児は)、大人のように完成したものではなく、急激に成長している最中のものだ。

まず常識は通じない。そもそもその常識そのものが彼らの中では存在しない。他人には感情的にはならない親でも、子どもには感情的になってしまうなど、親子関係は他の人間関係とはまた違った難しさもある。

その中で最も難しいのが子どもを叱るという行為だろう。

子どもは叱らなければならない

子どもは、特にとてもかわいい幼児世代であっても、また叱ることがどんなに難しいことであると感じたとしても子どもは叱らなければならない。

親は、自分の生きてきた経験を元に、良いことと悪いことの価値基準をしっかり自ら持ち、自らの子どもがそれに反する行為をとった場合、それを正すことを教えてあげる責任がある。

それを怠った場合、子どもが大人になって社会に適応できないだけではなく、反社会的なことをしでかしたりすることだってあるだろう。

子どもを叱らないことは、すなわち甘やかしであり、親の怠慢によって子どもを不幸にすることなのだ。

悪い叱り方

では、どうやって子どもを叱れば良いのだろうか?

もちろん正解なんてないだろうし、わからない部分も多い。

しかし、ダメな(悪い)叱り方と良い叱り方ぐらいは、わかることだろう。ダメな叱り方から順番に考えてみよう。

悪い叱り方1 感情的になること

(自分自身も父親として、最も難しいことは承知しているが)最もダメな叱り方は、この感情的に叱るという行為だ。

子どもはなぜ叱られているかを理解できずに、なおかつ最愛の親にいじめられているかのような印象を持つことだろう。

このような感情的な怒りでしかる行為は、子ども自身も意味を理解できないため、何ら子どもにとって意味を持たないし、それだけでなく、愛する親からいじめられたとして、悲しみや傷つき、反発につながることも多いだろう。

悪い叱り方2 「おどし」「駆け引き」「他者との比較」を利用して叱ること

もう一つダメな叱り方は、叱る時に、「おどし」「駆け引き」「他者との比較」を利用して叱ることだ。

親からおどされた子どもは悲しみや罪悪感を受けるだろうし、駆け引きの言葉と共に叱られた子どもは見返りのない自発的な行動しかしなくなるだろう。

また他者と比較されて育った子どもは、悲しみ、次の行動の意欲を失ってしまうかもしれない。

何よりも怖いのはこういった手法は、子どもにも伝染し、子どもも他人に同じように行動するようになるのも怖いところだ。

それでは、良い叱り方とはどのような叱り方であろうか?ポイントを考えてみよう。

悪い叱り方3 なぜ自分が叱られたかがわからないような叱り方をすること

自分もやってしまいがちであることだが、子どもを叱っているときに、なぜ叱られたかを教えないような叱り方をしてしまうことも多いだろう。

しかし、そのような叱り方は悪い叱り方だ。

なぜなら、子どもは、なぜ叱られたかがわからないような叱られ方をした場合、自分が悪いとは感じず、単純に自分が否定されたととらえるからだ。

これでは、叱っていることの意味は全くなく、その事は改善されないし、子どもは親から否定されていると思うようになり、教育上は逆効果にも働いてしまうだろう。

良い叱り方

良い叱り方1 なぜそのような行動をとったのか子どもから十分に話を聞き、気持ちを理解すること

叱り方で最も重要なことは、「叱る」という行為の前に、なぜそのような行動をとったのか子どもからしっかりと話を聞き、子どもの気持ちを理解することだ。

その後で叱るのであり、これがなければ適切な言葉をかけてあげることはできないだろう。

また、他の理由もある。

それは話をしっかりと子どもから聞くことで、親が子どもの気持ちを理解しようとしている姿勢を示すことだ。

何も聞かずに頭ごなしに叱られるのと、ちゃんと事情や理由を聞いた上で叱られるのとで、子どもはどちらに耳を傾け納得するだろうか?

もちろん後者だろう。このように子どもを叱る前には、なぜそのような行動をとったのか?を十分に聞くことが重要だ。

良い叱り方2 できる限りポジティブな表現で叱ることに努め、感情的な言葉は使わない

子どもの話を聞いた上で、次に叱るのだが、できる限りポジティブな表現を使うことだ。

「早くしなさい!」ではなく「パパと一緒に競争しようか?」だったり、「〇〇しなさいと言ってるでしょ!」ではなく、「〇〇できると嬉しいな。」のような、できる限りポジティブな表現を使うことだ。

もちろん、子どもを突き放すことや、悲しくすることなど感情的な表現は使ってはいけない。

良い叱り方3 なぜダメか理由を教える

そして、叱る時には子どもにわかりやすく理由を教えてあげる必要もあるだろう。

私たちには当たり前のことでも、子どもたちにとっては知らないことばかりだ。なぜその行為などがダメなのか簡潔にわかりやすく伝えてあげると良いだろう。

また、逆になぜダメなのか説明できないようなことがあるならば、それは本当に叱るべきことで叱っているのか?または、感情的に怒りを子どもにぶつけているだけではないか?

再度確認する必要があるだろう。

もちろん、叱る理由がはっきり説明できないよう場合には子どもを叱っては絶対にダメだ。

子育ては本当に自分育てだ

このように書いてみて、私自身も頭ではわかっているものの、実際にこれをやるのはとても難しいことだ。本当になかなかできることではないと反省をしている。

多くはないと思うが、こういった育て方ができているような親を見ると、(難しさを知っているが故に)本当に偉いと思う。

繰り返しになるが、子どもも正しく育てるために叱るということは難しい。会社で部下を育てる以上にだ。

そんなことを考えていると、つくづく子育ては自分育てなんだと感じるところだ。




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